2014年11月15日土曜日

商売、ショーバイ!

腰が痛いので、整形外科に行った。レントゲン写真を見ながら医者が言った。「椎間板ヘルニアですね。切れば治りますよ」

次に薬屋に行った。症状を聞いて薬剤師(?白衣を着た人)は言った。「ああ、シップ薬を貼ってこの薬を1ヶ月飲めば治りますよ」

そして指圧に行った。気持ちが良かった。で、指圧師曰く、「当分通ってください」と。

心理学に通じている人のところに行った。「これは子供のときのトラウマが原因です。うちのワークショップを受講すれば治ります」

ある宗教に行った。「4代前の因縁が祟っているので、お祓いをすれば治ります」

法律事務所に行った。弁護士曰く、「腰椎の3番を告訴しましょう」。


どの「先生」方も悪気はないのだろうが、かといって真剣にこちらの治療をしようとするふうには見えない。患者が治ろうが治るまいが、症状が自分の持分に関係あろうがなかろうが、そんなことはどうでもいい。金儲けのタネになればいい。治らなくても私に金は戻ってこない。儲けるか、儲けられるかの世の中なのである。

それにしても、この話し、どこかあの話しに似ている。そう、私が以前書いた「誰が象を見たか」である。これによると、各先生方は私の腰痛と言う症状を自分の都合でしか見ていないことになる。それぞれ一面の真理はあるかもしれないが、これさえやれば私の腰痛は治る、そんなものなどないのではないか。ただ彼らは自分のやり方を自分の都合に合わせて説明をするだけなのだ。説明とは、それが正しいからといって事の真理を網羅したことにはならない。

象とは壁のようなものだ、とか、いや象とは柱のようなものだ、と自信を持って言う人ほど進歩はなく、道を過つのだ。