2012年4月7日土曜日

心配事

寒い冬を気持よく過ごさせてくれる薪の在庫がなくなりかけている。薪ストーブというものは購入時の本体が高いし、買って後は維持管理がかなり面倒である。2日に一回ほど灰を掻きださねばならないし、煙突掃除も必要だ。薪や灰から出る、文字通りの塵芥(ちりあくた)は部屋を汚す。焚きつけることや火の調節は大げさに言えば熟練を要する。寝る前にストーブに薪を目一杯詰め込んで、全面のガラスが煤けないように、そして火が燃えすぎず長持ちするように空気口を調節しても、我が家の小さなストーブでは6~7時間が限界である。一旦火を消してしまうと再度焚き付けねばならない。それが大変だから結局夜中に起きて薪をくべる。幸い私は病気柄か、眠りが浅く、寝起きもいいので、これがそれほど苦にはならない。(これを欝の効用と言う^^;)

結果から言うと掛ける手間ひまは膨大であるが、私にはそれから受ける恩恵の方が大きいのである。

今困っているのが次の季節の薪である。今まで使っていたのはこの家を建てる時に伐採した雑木だったのだが、これが・・・尽きた。

ホームセンターで売られているものはベラボーに高い。薪としては最高級のナラやクヌギは長さ4~50センチでこれを針金のわっかで束にしてある。直径は40洋尺(cm)くらい。こんなものが500円もする。我が家では一日で3束は必要になる。500円×3束×30日=4,5000円/月。絶句!

知人に薪を安価に手に入れる方法を問い合わせてみたが、いい案がない。私はここではよそ者なので、「山」を持っている人など知らない。車で買い物に出かけた時に、道路脇に雑木の玉切ったのが置いてるのを見ることがある。こんな時は知らずとよだれが出てくるのである。

こんな時は電子頭脳式通信網(ネットのこと)が便利。調べると、近所で森林組合は言うに及ばず、個人でも薪を商うところがある。ついでに埼玉県某所で伐採や薪の販売、また薪を作るための講習や器具(チェーンソーやまさかりなど)を扱っている人がおり、この人のブログがかなり面白いことを発見。

このブログの筆者であるKさんは、私と同種の病気を患っておられ(まったく同じではない。彼は双極性障害、つまり躁鬱病であるらしい)、その病状はかなり重そうである。これが故の一家離散、転職、引越しの悲哀を経験されたらしい。これにもめげず、薪屋さんを始められた。数年に及ぶそのブログに私ははまって二、三日で読了した。もと出版社に勤めておられた由で文章がうまい。それだけに彼が平常な状態でない時の辛さがひしひしとこちらに伝わってくる。私は欝だけとは言え、その苦しさを知っているので、彼の病状が思いやられるのである。

Kさんの住んでおられるところは実は私の両親の墓参途中にあって、大体どのあたりかはわかっている。一度お会いしたいものだと考えた。薪も欲しいのだが、それより彼の人柄に惹かれたのである。
彼のブログに伐採や薪づくりの講習会をするので参加者募集とあった。それに応募したのだが、返事がない。そしてブログは3月19日以来更新がない。以前にも具合が悪くて更新が出来なかったことが度々あったらしい。(それでも更新頻度は私の比ではない)それがかれこれ20日近く途絶えている。

ブログの読者であるというだけで、彼とは一面識もない。しかし、ブログから彼の人柄や過去、そしていまどれだけ頑張り、どれだけ幸せで、またどれだけ苦しんでいるかが解る。

今朝私は彼のブログにリンクを貼っている人にメールを出し、彼の消息を問おうとした。しかしやめた。やはり不自然だし、相手の方にも失礼であろう。それにしても心配だ。

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