2011年7月7日木曜日

英国

いま英国にいる。英国では食洗機がない場合、日本では考えられない不潔な方法で食器を洗う。

一般家庭の台所には30cm四方くらいのシンクが2つ並んでおり、双方にお湯を満たし、一方には洗剤を入れる。汚れた食器を洗剤の入ったシンクで洗い、それを隣のシンクにあるお湯にざっと通して湯切りのためにラックに立てる。流しっぱなしのきれいなお湯ですすぐことはしない。程々のところで、ドライアップと言って乾いた布で拭き、それでオシマイ。(これはまだましな方で、多くの家では洗剤で洗い泡だらけのまま乾いた布でドライアップする)最初のうちはまだ双方のお湯がきれいだからいいが、次第に汚れてきてシンクの底が見えなくなっても平気でこの作業を続ける。不潔だし、洗剤の成分が食器に残るは必定と思われる。これ故に私は食洗機のない家での食事はスムーズに喉を通らない。(私は食にあまり興味がないので、英国名物の料理の不味さはあまり気にならない)

日本では英国をめくら信仰している人が多い。政治も英国をお手本にしているそうな。西洋の民主主義をそのまま日本に持って来て機能させようとするから無理がある。自分の国のことは自分で研究して考えればいいではないかと思う。いま日本は未曽有の危機にみまわれているが、小田原評定という民主主義の悪弊ににっちもさっちも行かない。この民主主義の取り入れ方は<お隣が新車買ったからうちも買わねば主義>と大して変わらない。

英国がそんなにいいのなら何故英国にはあんなにたくさんの監視カメラがあるのだろうか。異常な数の監視カメラに我々は見張られている。犯罪が多いのである。英国がいい国なら犯罪が多いわけがない。移民の問題も大きいだろうが、その原因をつくったのは誰なのだろう、と言いたい。

多くの日本人はお馬鹿な日本人が英国滞在した経験を本したものを読み、それを鵜呑みにして憧れる。一旦インプリントされてしまえば鰯の頭も、犬の糞も英国製なら彼らにはかっこいいのである。英国を知りたければ労働階級の人々の暮らしも知るべきだ。言葉などは労働者階級のものはさっぱり理解出来ない。学校や英会話学校で習った英語は相手に通じはするが、聞き取りにはまったく役に立たない。彼らの言葉遣いはかなり下品だ。マナーも悪い。群盲象を評す、と言うが英国礼賛の本を書いたおえらい先生方も間違いなく「群盲」の一部であろう。

英国の建物は素晴らしい。ウエストミンスター寺院やバッキンガム宮殿などは有名で、何回見てもその素晴らしさは変わりはない。ロンドンだけではない。地方に行っても教会から古城、そしてもう少し規模の小さな館などもある。小さな町に行っても必ずと言っていいほど博物館があり、それらの殆どは無料で観られる。

ローマが一日にして成らなかったように、ロンドンも長い時間と労力、そして金をかけて造り上げられた街である。そして、ローマがそうであったようにロンドンも・・・・自力でというよりは植民地から吸い上げた血で成り立っていると言っても過言ではないだろう。

アフリカ、オーストラリア、カナダ、アメリカ、インドなど、世界のかなりの部分を英国一国で占めた時期があった(世界の四分の一の人口と面積だったらしい)。それらから絞り上げた富を持ち帰り、本国建設に投じた結果が我々の見るロンドン塔であり、ロンドンブリッジなのだ。大英博物館などは無料どころか、見学をしたらお金をくれてもいい位なのだ。

英国の世界に対してしてきたことを羅列するとプラスよりはマイナスが遥かに多いことだろうと事は想像に難くない。阿片戦争などはその典型である。お茶が欲しくて中国から輸入し、対価を銀で支払い、これを取り戻すためにインドで栽培した阿片を中国に売りつけた。形の上では中国はインドの阿片にやられた。しかし、中国がインドに阿片の対価として支払った銀は当時の宗主国である英国に行ったのである。中国はボロボロになった。頃合いを見計らって英国は戦争を仕掛け、楽勝して香港を巻き上げた。(戦争の仕方も狡猾で汚い)近くはアルゼンチンの領土であるマルビナス諸島で起きた戦争である。英語ではフォークランド諸島と言う。みなさんには地図を見て欲しい。英国はかつて武力と屁理屈を使い分けてこの島々をとった。アルゼンチンは武力では英国にはかなわない。

英国人はカナダやアメリカではどれほどの先住民を虐殺してその土地を奪ってきたことか、オーストラリアやニュージーランドではどれほどの先住民をを虐殺してきたか、アフリカでどれほどの人々を虐殺してきたか・・・。これらの総数はおそらくアドルフ・ヒトラーのユダヤ人虐殺より多いかも知れない。(また、アフリカではどれほど多くの人が奴隷として悲惨な目に遭わされたことか)

不思議なのはこれだけ英国に酷い事をされても被害にあった国々は英国に恨み言を言わないことである。中国などは日本に対しては第二次大戦をネタに今だに金をゆすろうとしているのに、英国には一切文句を言わない。英国自身も過去に行った地球規模の残虐行為には反省や謝罪どころか口を閉じたままニンマリと笑っている。

斜陽と言われながら今でも原子力潜水艦や優秀な戦闘機を持っている。どこにそんなお金があるのだろう。この国は陰で何をしているかわからない。(日本がおマヌケすぎるのか?)
この国が過去にしてきたことの善悪はともかく、端倪すべからざる国である。

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